株式投資の魅力は主に3点あると考えられています。1点目は値上がり益、2点目は配当金、3点目は株主優待です。このコラムでは上記3点についての説明を行っていこうと思います。
買った時よりも値段が高くなり、売ったことによって得られる利益のことです。例えば、昨年買った株が上昇したので半分を売って値上がり益を確保し、残り半分はしばらく売らずに株主として毎期の配当金を受け取ることにします。株式投資による利益は株価上昇による値上がり益(キャピタルゲイン)と株主への利益還元として企業が支払う配当金(インカムゲイン)に大きく分けられます。企業の業績が良くなれば、株価が上昇するとともに、配当金も増える事があります。このため、値上がり益を狙って買った株式を長期保有しているうちに、配当金が貯まっていることもあります。株式を売って値上がり益を確定させたらいいのか、売らずに配当金を受け取り続けたらいいのか、その決まった仕組みはありません。多めに買った株式なら一部を売却して値上がり益を得て、一部は配当金を楽しみに長期保有するという選択肢もあります。
企業が稼ぎ出した利益を株主に配分することです。普通配当が一般的ですが、特別配当や記念配当などもあります。例えば、A社は一時経営難に見舞われましたが、徹底したリストラと売上げの回復で、今期から配当を再開できるようになりました。配当は最も幅広く行なわれる株主への利益還元です。株主としては配当金は多いほど良いと思われがちですが、利益の全額を配当に回してしまえば、大型の設備投資や成長事業の育成に充てるお金が残らず、企業の成長や株主の将来的な利益になりません。そこで企業経営者は利益をどう分配するかを通常「剰余金の配当」として株主総会に諮り、株主の承認を得ます(但し条件を充たせば、配当を取締役会決議限りで決定することができます)。通常の事業活動による利益を分配する普通配当に加え、過去の内部留保の吐き出す特別配当や創業50年や上場20年などの節目に行なう記念配当もあります。普通配当は年1回か2回が一般的ですが、四半期ごとに配当する企業もあります。
企業が株主に対して、持ち株数に応じ自社製品やサービスなどを提供する制度です。自社製品やサービスの知名度向上や個人株主の安定化などを目的としています。株式投資のメリットとして個人投資家からの人気が高いのが「株主優待」です。持ち株数に応じて自社製品、各種優待割引券、ギフトカード、飲食券、買い物券などが届きます。株主優待を受けるには、優待実施企業の定める権利確定日の株主名簿に記載される必要があり、権利確定日の3営業日前までに株式を保有していることが条件となります。