よく聞く「先物取引」って? 先物取引とは、価格や数値が変動する各種有価証券・商品・指数等について、未来の売買についてある価格での取引を保証するものです。簡単にいうと、将来の売買について現時点で約束する取引で、価格変動する商品の売買についているリスクを回避することができます。今回はそのことについてお話したいと思います。 株式との違い 株式投資は株式そのものを売買するのに対して、先物取引はあるモノを将来売買する約束をすることのため、仕組みが根本的に異なります。しかし、値動きの面からみれば、先物と先物ではないモノの動きとほぼ同じ値段の動き方をします。そのため、将来上がるモノを今買っても、先物の買い方となっても同じように収益が上がることになります。ただし、先物取引は、株式投資とは3点の違いがあります。1つ目は先物には期限があり、期限が来ると取引が自動的に終了することです。2つ目は先物配当を受け取ることはできないことです。3つ目は、先物は取引をする時に取引金額の全額を支払う必要はなく、「証拠金」を入れると良いことです。 メリット 先物取引のメリットは主に3点あります。1つ目が買いと売りのどちらも取引ができることです。先物取引では「買い」だけではなく、「売り」からでも取引を行なうことが可能なため、相場が上がるときも下がるときも、利益を生み出すチャンスがあるということになります。将来に必ず値上がりすると予想すれば「買い」、値上がりすれば「売る」取引をすることで利益を得ます。反対に、将来に絶対に値下がりすると予想すれば「売り」、値下がりすれば「買い」を出すことで、その値幅の差額を利益として得ることができます。2つ目は小額の資金から取引が出来ることです。取引を始める際に必要な資金は、総取引金額の5~10%です。つまり、預けた証拠金の10~20倍という大きな取引をすることが可能で、取引をした際にも、少しの価格変動で大きな利益を生み出すことが可能です。3つ目が短期間で利益を生み出せることです。商品先物取引の場合、対象となるのはガソリンや原油など価格変動の振り幅が大きな商品であることが多いです。もし予想通りに価格が動いたときは、わずかな期間で利益を得ることが可能になります。 デメリット 先物取引のデメリットは主に2点あります。1つ目は原本保証がないことです。相場取引である以上株取引と同様で、投資資金の元本の保証はありません。株はその企業が倒産しなければ、株の価値がゼロになることはありませんが、商品先物取引では、相場の動きが予想と反対の動きをすると、投資資金がゼロになるだけではなく、新たに資金を投入しなければならない場合もあります。2つ目は証拠金の追加です。これはメリットの項目にもあるように、小額の資金で大きな取引ができることに繋がります。単純に大きな利益が望める反面には、常に相場が予想に反した動きを見せた場合に大きな損失が発生するということがあるため、そこも考えての取引が必要です。