株価と金利は親密な関係があります。金利といってもいろいろありますが、ここでは長期金利のことを指し、お金を借りる際の利息をイメージして下さい。株式投資では、「金利が上がると株価が下がる」「金利が下がると株価が上がる」と、まずは「そういうもの」と覚えてください。しかし例外もあるので、ここではそのことについて説明していきます。
日本はしばらく公定歩合をゼロ金利にしてきました。そのため「金利が下がる」わけではなく、金利がゼロという状態です。しかし、このゼロ金利政策の間も、株価は上がりませんでした。逆に高度成長期の日本や、最近の中国など、金利が上がっているという状況もあります。株式市場は多くの要素が複雑に絡み合っているため、必ずしもそのとおりにはいきません。しかし、全体で見るとそうなることのほうが多いのが公式です。世界の株式市場など、広い視点で見るときは必要な知識です。
外国人投資家への影響も円高/ドル安の場合、円建て資産への投資は自国通貨ベースで有利になる為、円高を好む傾向があります。しかし、海外の機関投資家や海外の年金基金などは、円高になると運用資産全体のうち円資産の占める割合が大きくなってしまうので、それを調節する必要が出てくると考えられます。そのために円高になると日本株を売る動きにつながることが時々見られます。つまり、相場を取り巻く環境によって、為替変動が株価に与える影響が異なるので相場状況に応じた判断が必要になります。